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フランス撮影日誌10 《地中海を巡る》 2012-7-13 Fri [世界の車窓から]

観光列車の撮影や空撮のためペルピニャンに4泊した。移動の多い車窓のロケでは珍しいこと。ここぞとばかりに夜、洗濯に励む。スタッフはみな自分流のやり方を持っているが、私はまずバスタブにぬるめのお湯をはり、洗剤を付けた靴下、下着、Tシャツなどを放り込んで足で踏む。インドなどの川でオバさんたちがやってるやり方だ。洗剤が無い場合はホテルの石鹸をすり込む。カメラマンの中村は石鹸を付けた衣服で身体を洗うそうだ。すすぎを何度か繰り返し、ざっと手でしぼった後、バスタオルでくるんで足で踏み、さらに水気をとる。洗濯機なんぞ無くても結構きれいになる。お試しください。

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昨日は6年ぶりの空撮。インドや中近東では許可が下りず出来なかった。いやあ久々だったので足が震えましたね。撮影が始まれば怖さを忘れたけど、結果は・・・プチ・トラン・ジョーヌの空撮は晴れてはいたが、谷間は風が強く低空飛行できなくてあまりいい絵は撮れなかった。パイロットの腕もヘタ。列車に近づき過ぎるのと旋回のタイミングが悪くて苦労した。アメリカ・コロラド州で空撮した時のパイロットの顔が浮かぶ。私が経験した中でピカイチだったなあ。ペルピニャン=ナルボンヌ間の空撮も列車のスピードにヘリが追いつけず、これまた良くなかった。空撮がうまく行かない時は疲れがドッと出ます、ハイ。

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今日はペルピニャンから地中海に沿ってマルセイユまで列車に乗る。途中ニームで降りて列車の走りを撮り、再び乗り込む。そのままマルセイユまで一気に行けるのだが、フランスで最も美しいといわれる海岸線を撮るためにミラマスという駅でもう一度乗り換えた。しかし天気が急に悪くなり、「青い海」が「ドブネズミ色の海」になってしまった。さすが13日の金曜日。仕方なく後日もう一度乗ることにする。楽しそうなロケでうらやましいと思う人が多いが、けっこう大変なんですぞ。年も年ですからね。そこんとこ夜露死苦、じゃなくて、よろしく。

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ペルピニャン=ニーム間の列車には本当にいろんな人が乗り込んでいて面白かった。特に這い這いしながら車内を動き回る1歳の女の子にはなごんだ。私だけでなく周囲の乗客みんなが笑顔になった。お母さんはというと泰然自若、優しく見守っていただけ。それでいいんだよなあ。乳児を連れたゲイのカップルにも出会った。預かっていた知り合いの女性の子どもを返しに行くという。何だかよくわからない人間関係。別の路線の列車だけど、父親と一緒に乗り込んだ少年がいた。両親は離婚していて父親とバカンスを過ごし、これから母親の住む町へ帰るところだという。父母の間を旅する少年の、はにかんだ顔が心に残る。列車の車内から、その国の、そして時代の縮図が見える。だから「車窓」は興味が尽きない。

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投資の税金

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。
by 投資の税金 (2013-03-23 12:27) 

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