《五輪女子準々決勝：なでしこ vs ニュージーランド》2021-7-30 Fri

１：３で散る。

同点に追いついた前半はイケると思ったんだけどねえ。
清水 → 長谷川 → 田中とダイレクトでつないだ、なでしこらしい攻撃。
これが続かないと勝てないよ。終わってみれば力負け。
スピードでもデュエルでも負けた。

前半なでしこが得たPKがVARで取り消されたのが痛かった。
後半は逆にVARでスウェーデンがPKを得てトドメを刺された。
いずれもスウェーデンの選手が大声で審判に猛抗議した結果。
この勝負に対する執念が、おとなし過ぎるなでしこにはなかった。

ただ、杉田妃和と田中美南がようやく覚醒したのが救い。
若い選手が初めてヨーロッパの強豪、しかも今大会随一のスウェーデンの
強さを肌で体感できことも収穫。負けた試合の方が学ぶことが多いと、
負け惜しみを言っておく、

【先発】


【得点】
23分 田中美南

【交代】
72分 三浦成美 → 遠藤 純、82分 長谷川 唯 → 北村菜々美、
86分 中島依美 → 林 穂之香




2011女子W杯の優勝チームと比べる風潮はどうかなあ。
確かに精神的にも成熟した一体感のあるチームだったが、フィジカルと
スピードに勝る上に正確なパスワークまで身につけてしまった現在の
欧米強豪には、もう通用しない。そのうちオーストラリアにも負けてしまうかも。

昨年のShe Believes Cup に出場できなかったのは仕方がないが、
オリンピック前の６月、７月になっても強豪との試合を組めず、
男子高校生チームとばかり練習試合をさせていたのはサッカー協会の怠慢。
高倉監督には同情するが、それでも、これを機に解任させるべきだと思う。

選手交代のタイミングも遅いし、狙いが不明瞭で選手に伝わらない。
ボランチ三浦に替えて攻撃的なMF遠藤、それでどうする？
長谷川に替えて左サイドバックの北村を右サイドハーフ？？
スウェーデン戦で一番驚いたのは、チリ戦で活躍した
木下桃香がベンチ入りしてなかったこと。ため息しかない。

結果論ではあるが、そもそものメンバー選考が疑問。
先制された時どう攻撃的にいくか、先制した時にどう守るかの戦術的な選考が
出来ていなかった。また最初の試合から、ずっと選手の表情が固いし暗い。
チーム全体のモチベーションを高めることもできていない。
一度リフレッシュしないとね。

候補としては、U20女子W杯とU19女子アジア選手権で優勝に導いた、
池田 太監督。エネルギッシュで明るく選手たちを鼓舞できる人物だ。

縦への突破力があり性格も強気なFW、植木理子、
正確なミドルシュートと抜群のテクニックを持つMF、宮澤ひなた、
デュエルに強く前線へのフィードもうまい大型CB、高橋はな。
他にも長野風花や菅野奏音など、いい選手はたくさんいる。
メンバー選考から一新し、２年後にオーストラリアとニュージーランドの
共催で行われる女子W杯、３年後のパリ五輪を目指して欲しい！

何度も言って申し訳ないが、メディアと世論の押されて無観客となった
埼スタの３枚のチケット。日本vsメキシコは生で観たかった。恨めしい。
ハラハラドキドキの試合が観られた宮城と鹿島の子供たちが、つくづく羨ましいと
愚痴りながら、これからの女子サッカーはオーストラリアを応援する。
東アジアの某２カ国と違い、敵国であっても、他国同士の試合であっても
公平に応援する日本のサポーターは世界一です！